ザ・細かすぎて伝わらない遊戯

1. 珈琲豆「星空の誘惑」について

 

「星空の誘惑」は、3種類の豆を1種類1釜ずつ焙煎してから、後に等分配合した深煎りブレンドです。

焙煎ロットで2回目(#002)となる今般は、

タンザニアは19分45秒、コロンビアは19分30秒、ブラジルは19分55秒

で煎りあげています。

前回(#001)は、

タンザニアは20分05秒、コロンビアは20分05秒、ブラジルは19分50秒

で煎りあげました。

今回(#002)の方が、全体に少し焙煎時間が短くなっていますが、前回は時間が短かったブラジルが、今回は最も時間をかけています。

これは、前の釜の煎りあがりによって、ブレンドした時の香味のバランスをとるために、相対的に微妙な焙煎度合いを変えているから。

珈琲遊戯のブレンドづくりは、事後に「混ぜたらそうなってしまった」では通りません。

事前に「混ぜたらこうなるように」投入量と火力を微妙に調整するのです。

ブレンドの香味づくりは、演繹と帰納とのいったりきたりで、狙ったところを狙ったように産み出すものです。

 

 

2. 珈琲豆「サワサワ」と「タムタム」について

 

「サワサワ」と「タムタム」は、同じケニアAAの原料生豆ロットを焙煎度合いを変えた2品です。

深煎りの「サワサワ」は火力一定の「一本焼き」で焙煎時間は19分20秒です。

中煎りの「タムタム」は途中で火力を下げた「二段焼き」で焙煎時間は19分20秒です。

何故に焙煎度合いも焙煎過程も異なる2釜が、同じ時間で煎りあげられているのか?

それは、そうなるようにあらかじめ考え抜いてあるから。

つまり、先に「サワサワ」を焙煎する時点までに後の「タムタム」の焙煎も想定してあり、また、後で「タムタム」を焙煎する時点では先の「サワサワ」と同じ時間で煎りあがるように決めているのです。

では、どうして深煎り豆と中煎り豆を同じ時間で煎りあげようとしたのか?

やれるもんならやってみろ、って感じの面白さがあるじゃないですか。

で、やるのが珈琲遊戯なのです。

 

 

3. 珈琲豆「サウダーヂ SL」について

 

「サウダーヂ SL」は、新企画「THE SECOND LOOK」(ザ・セカンド・ルック)シリーズの第1弾です。

前回の「サウダーヂ」は、約2年前の2019年7月に作り出しました。

この時は、事前にポルノグラフィティの「サウダージ」(2000年収録版)を聴きながら生豆を選別して、焙煎中は同曲を口ずさみながら煎りあげました。

今回の「サウダーヂ SL」は、少し違います。

生豆を選別する時から聴いていたのは、昨2021年9月より配信リリースされた「THE FIRST TAKE」(ザ・ファースト・テイク)版のポルノグラフィティ「サウダージ」です。

当然に、この「THE FIRST TAKE」(ザ・ファースト・テイク)版の「サウダージ」を意識して歌いながら煎りあげた珈琲豆が「サウダーヂ SL」です。

何故歌いながら焙煎するのか?

私は私とはぐれるわけにはいかないのです。

 

 

それでは、これらの「ザ・細かすぎて伝わらない遊戯」を、理解できようが理解できまいが、ご笑味ください。
それが、珈琲遊戯です。

※ご注文はオンラインショップ「Coffee Pro」で受け付けています。

 

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